湘南に、新しい風を

 私の著書、「樹と人に無駄な年輪はなかった」(三五館2012年発刊)と「木造都市の夜明け」(三五館2017年発刊)の中で、七田チャイルドアカデミー(当時)池袋教室を紹介しました。代表の市原美歌さんと出会ったのは、2010年の頃でした。

 2019年3月、鎌倉教室開校への思いを込めたメールが市原さんから届けられました。

 今度の鎌倉教室では、伝統ある鎌倉で、子供たちの心と体と知能を育むモデル教室として、本物の良さ、素晴らしさを体感できる教室になることを楽しみにしています。

 伊藤社長に出会って、こんな頑固な親父がまだいたんだ(良い意味で)と、嬉しくなったのを思い出します。木も人もみな同じ。良いものは手をかけて育てる。そんな当たり前の事を、忘れかけていた自分に気が付きました。伊藤社長の言われることは当たり前の事ばかり。だから心に響きます。残ります。

 2009年4月に、七田先生と濤川先生、二人の師をなくしました。前年の離婚も重なってとても落ち込んでいた私にとって、伊藤社長との出会いはとても貴重な出会いでした。

 本当のことを教えてくれる。それも、理論理屈ではなく、杉という一本の木を通して語られるいろいろの話しは、心にしみるものでした。

 池袋教室を杉張りにしたことで、他の教室との居心地の違いなど、感じるものがたくさんございます。ビルに入った途端、木の香りがする、とよく言われます。

 子どもたちは何も言わないのに、裸足になってペタペタと歩き回ります。木の感触が心地よいのでしょう。他の教室と比べると、赤ちゃんのぐずりが少ないのを感じます。スタッフたちも、(私を含め)池袋教室は疲れにくいようです。

 池袋に教室をオープンする際に、池袋という人が多く集まるからこそ、お母さまとお子様が、おやこで、ホットできる空間、そう、オアシスのような場所をつくりたかった。愛工房のおかげで、その夢がかないました。教場の雰囲気がいいので、気功教室としても時々、場所を提供しています。また、外部講師の先生が来ると、教室の空気感がとてもいいのでびっくりされます。最近の子供たちは、小さい頃から忙しく、週に6回も習い事がある子もめずらしくありません。また、親御さんも経済的な余裕があっても、気持ちの余裕が足りなくなってしまっている方が増えています。そんな中、本物の木に触れて、こころとからだを和ませることのできる空間は本当にありがたいです。

 時々、教室の子どもたちを連れて、愛工房沐浴にうかがわせていただいています。

 びっくりするのは、0歳の子どもほど、ぐずりもせず、汗をかきながら、気持ちよさそ~うにしていることです ! 。私が「あ ! この中は子宮の環境とそっくりなんですね。だから気持ちいいんですね。」というと、伊藤社長が「なにいってるの、市原さん、今頃気が付いたの?遅いよ」と、笑われました。

 さらに発展させて、他の教室も、そして自宅もオール愛工房住空間にするのが私の次の夢です。

 次のステップの鎌倉。鎌倉では木造の住宅やこだわりの住宅を作っている方も多い土地柄です。本物志向の土地柄だからこそ、さてさて、そこで、この奇跡の木材たちがどんな評価をうけるのか。きっと、この本物の良さがわかってもらえることでしょう。とても、楽しみにしています。   以上が、2019年3月に届いたメールです。

 2019年1月現在の生徒数は、池袋教室230名、大塚教室157名、田端教室102名、合計約500名とのことです。

鎌倉教室を起点として、湘南各地に本物の七田式教室を、これが私の夢です。

 市原美歌さんとの出会いは、2010年、この頃、志村三丁目の愛工房で行われていた杉浴、そこで内藤誠一氏(矢山気功の一番弟子)が主催する体験会に参加されたことでした。

 市原さんは七田チャイルドアカデミー(当時)大塚教室(生徒数80名)の経営者で、初めての体感に、体の軽さ、肌の艶感に感動、椅子や丸太の椅子、まな板や箸やお盆を購入した市原さん、すっかり愛工房の杉フアンになりました。

 2012年の年が明け、池袋教室開校の相談があり、床、腰壁に杉板を使い、ビニールクロスを使用しない教室が開校しました。1年間で30名程、翌年には50名ほどになるが苦戦の連続だったそうです。2014年の末には90名、2015年には120名となり、秋には本部から成果発表の依頼があり、関東講師研究会で、「奇跡の杉教室」として発表、その後は順調に伸びて2016年には140名に。この年、2階が空くからと大家さんから入居の打診を受け、それまでの6階の1フロアーから2フロアーを使用することに。

 6階の内装建材も呼吸建材を使用。2017年に田端教室(当時55名)を買い取り。池袋教室は200名に。大塚教室も順調に発展していると聞いていました。

 これまでの大変な苦労と努力の実が結び、さぞ満足して、ゆっくりすることと思っていました。ところが大間違いでした、昨年の秋、鎌倉に教室を出すとの電話には驚きました。

 いざ鎌倉ですね、と言い、私たちも楽しませて頂くことになりました。幸いなことにこの方面には以前からお世話になっている信頼できる建具屋さんがいます。その方の紹介で、創業明治30年の建築会社を紹介して頂き素晴らしい教室が2月末に完成しました。

 湘南に夢が広がる七田式鎌倉教室の誕生です。