銀座ミツバチプロジェクト

銀座ミツバチプロジェクト「愛工房」研究所にて糖度アップに成功!
養蜂家 藤原誠太氏(東京農業大学客員教授)絶賛!

愛工房 ハチミツ実験顛末記

NPO法人 銀座ミツバチプロジェクト
副理事長 田中淳夫
私たちは、昨年から銀座のビルの屋上でミツバチを飼い、“産地銀座”のハチミツを採って、この街で地産地消を実現しました。その目的は、銀座がミツバチを通して自然環境と共生すると言う新しい街の価値を作る事に挑戦したかったからです。そうした活動の中で、私たちの養蜂を指導して頂いている岩手県養蜂家・藤原誠太氏(東京農大客員教授)から「田中さん、愛工房は一見の価値があるから、是非出かけて見なさいよ」とアドバイスを受け、夏のとある夕方、いくつものハチミツ瓶を持って愛工房の伊藤社長を訪ねました。
 私たちが昨年・今年と採りましたハチミツは、その時々の花の香りや味を楽しむと言う意味で手を加えておりませんでした。しかし、西洋ミツバチの採ったソメイヨシノのハチミツや、まったく性格の違う日本ミツバチのハチミツのように当初から糖度が低いものもあり、暫くすると泡を出し発酵し始めてしまったのです。通常、この発酵を抑えるためには、加熱処理をして糖度を上げる方法がいちばんだと指導を受けておりましたが、高温で加熱してしまうと、本来含まれているビタミン・ミネラル・酵素などが大きく減少してしまいます。更に、何よりも楽しみにしているその季節の様々な花の香りが消えてしまう可能性がありました。どのように加熱処理したら一番良いか、呻吟していた時に、愛工房さんを知ったのです。
 出会った瞬間から親切な伊藤社長のお人柄もさることながら、ガラス瓶のふたを開けて一晩過ごすだけで良いと言われ、あまりにも簡単で拍子抜けして翌日を迎えました。明けて次の日、硬化してしまっていた昨年のハチミツもすっかり元の姿に戻っていて、糖度計で計ると純粋ハチミツと言われる78度にまで上っていました。しかも、当初からの花の香りもそのままでしたのでとても安心致しました。
 私たち素人には、その仕組みまでは良く分かりませんが、樹木の乾燥だけでなくハチミツの糖度を上げる作業にも丁度いい温度が存在するということを初めて知りました。伊藤社長のお蔭で、私たち銀座ミツバチプロジェクトの素人集団でも、簡単にハチミツの糖度を上げる手段を知ったことは、来年からの活動がより幅のある展開となりそうで、今から楽しみです。

岩手県盛岡市在住
藤原養蜂場・養蜂家
藤原誠太
 この度第38回名古屋国際木工機械展ウッドエコテック2007に木製・木材乾燥装置「愛工房」を活用した商品を出展との事、全国の木材関係者にとっても伊藤さんの知識、技術が世間に知れ渡ることは大変有意義な事と嬉しく思っております。
 というのも私は木材についてはほとんど知識のない者ですが、同じ第一次産業である『生産物』の乾燥分野において長年木材と同じ悩みを抱えてきたからです。ご存知かも知れませんが蜂蜜は“天然・純粋”を根本とする食品であり、間違ってもその特質を形成する内容の香りや味わい、ビタミン、ミネラルそしてさらに酵母など有用微生物に変化が生じるような加工は許されません。
 又、花ごとに蜂蜜を採集しなくては、商品の付加価値はほとんど無に帰します。ところが、養蜂業は天候次第では次の花の開花が迫っている時などは(雑蜜になる事を避ける為)採集予定日を繰り上げて、糖度の充分でない状況においても収穫せざるを得ない時もあります。そういう場合、今までは高熱を加え発酵止めをして安い加工用に供給せざるを得ませんでした。
 しかし、伊藤さんの新技術を応用すればミツバチの体温とほぼ同様の自然な状態で蜂蜜の中の水分の蒸発が速やかに促進します。
 木材業者のみならず養蜂家、ミツバチにとっても、また、天然の商品を望むお客様にとっても夢の新技術だと言えるでしょう。
日本在来種みつばちの会 会長
東京農業大学客員教授
(バイオビジネス)